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ワーグナーと曇り空、足の指。

名称未設定 (47 - 73)-3



東京のS区にある、とある部屋でポートレートの撮影をしていた。
ワーグナーが流れるその部屋の窓からは、外の曇った空の鈍い光が差し込んでいた。
勝手な思い込みかもしれないけれど繊細すぎて、ナニカの境界線を超えてしまう
不安定なバランスを行き来しているような彼女のシャープで危なげな印象を、光が少し和らげていた。

どれほど美しい女でも足の指までは制御できない、だからこそ不格好なその指たちが愛おしい
ってゆうようなことを、いつか読んだ小説に出てくる男が言っていたことをボンヤリと思い出した。
ファインダー越しに見つめたその指たちは、危うい彼女の印象から独立した別物のやさしい生き物のような
気がして、少し変な気分になった。

こんな文章を書くと「フクちゃんって、ほんとロマンチストよね」なーんてまた言われてしまいそうだけれど、
魚座うまれの男がロマンチストで何が悪い。オッサンだってロマンチシズムを夢見たりするんだぜって、
心では思いながらたぶん彼女には言わない。いや言えない(笑)。
部屋からの帰り道に、街で僕らがすれ違う見知らぬアノ人たちも、それぞれ目に見えない境界線の近くで
行ったり来たりしているのかもしれない。などと、ボンヤリ考えていた。


(CANON EOS-5DMark�/CarlZeiss Makro-PlanarT* 2/50)





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コメント

承認待ちコメント - : 2012/06/27 (水) 20:37:20 修正

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まっとめBLOG速報 : 2012/10/25 (木)

まとめ【ワーグナーと曇り空、】

東京のS区にある、とある部屋でポートレートの撮影をしていた。ワーグナーが流れるその部屋の窓からは、外 … >>この記事を読む

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